畳の勉強会in大阪
2024年3月15日・16日 山中産業(株)・大阪にて
建築向けの「畳の勉強会」を開催いたしました。開催の目的は畳のことを知っていただくことで住宅 或いは非住宅であっても畳を出来るだけ使っていただこうというものです。
今回は畳でおもてなしプロジェクトのコアメンバー・山中産業・大阪本社に会場をお借りしての開催となりました。最初に主催者を代表して遊民建築研究所の黒田幸弘さまからご挨拶。
第1講は畳に対する全般的な知識・・・畳の歴史から畳の材料や特徴、実際に使われている例を用途別やライフステージ別の使い方として 話をさせていただきました。(企画担当・内藤)
続いて建築士や建築・リフォームに携わっておられる皆さんへ、畳を施工する畳店の立場からの畳材料の選択、見積もりから施工までのポイントを説明させていただきました。(担当・八巻)
ここで休憩を兼ねて 第一講でも紹介のあった様々な畳材料のサンプル展示をご覧いただいた。
写真は、左から七島藺(大分県くにさき)、ビーグ表(沖縄県うるま市)、龍鬢(広島県福山市)
いずれも数軒の農家が作っているだけのレアな存在だが、それぞれに特徴を持っている。
これらの畳表については「名前は知っているが 初めて見た」という方が多かった。
また実際に使ってみたいという建築士の方もおられた。
下の写真左は、天然藺草の畳表にもいろいろなものがあることをご覧いただく為に 撥水加工の畳表(ウオータージュエリー)や藺草を染めたカラーの畳表(本講義でも説明)
上の写真右は、山中産業扱いの樹脂系畳表「気分草快」、畳床に軟らかさをもたらす「ケナフマット」、ペット共生住宅やペット同伴ホテル等で注目の「わんにゃんスマイル畳」等
いずれも本講義で説明してからのサンプル確認で ご納得いただけたようです。
・上写真左
畳床素材 インシュレーションボードとフォーム 加えて機械漉き和紙の畳表
大建工業・カネカケンテック提供
・上写真右
畳縁のいろいろ 高田織物(大宮縁)提供
上写真左:衝撃緩和畳「ケアケア畳」
上写真右:宮城県産・本藁畳床
本講義中で性能についても紹介 重い本藁畳床のサンプルを持ち帰った方もおられました。
写真左上:森田先生の講義に出てきた藺草の品種の特長(第一講でも説明)
写真右上:畳表活性化連絡協議会提供の畳表のグレードサンプル
(同じ農家さんの藺草での違い)
休憩を終えて第二講は 北九州市立大学・森田洋教授による特別授業「い草の力と畳の性能」とても分かりやすくポイントを伝えていただき、畳業界の我々も勉強させていただきました。
最後は畳縁と畳表を選んでのミニ畳作り 畳の材料は選べるもの、選ぶのも楽しいことを知っていただく為の 鉄板のワークショップでもあります。
皆さん とても楽しそうでした。
最後に授業を受けていただいた方々にアンケーを実施しましたが その結果は次の通り
① 全体を通して満足されましたか?
●満足(88.2%) ●やや満足 ( 5.9%) ●無回答 ( 5.9%)
② 特に勉強になった内容について選んでください(複数可)
●畳のサイズ・敷き方(14.7%) ●畳床の種類(23.5%) ●畳表の種類(35.3%)
●畳縁の種類(8.8%) ●畳の歴史(52.9%) ●海外の畳(20.6%)
●畳表の選び方(36.3%) ●いぐさの力と畳の性能(82.4%)
●モダンな和室3(8.8%) ●用途別の畳の提案(29.4%) ●ミニ畳作成(38.2%)
という集計結果になりました。(別項の設問は記述式でしたので ここでは割愛します)
参加していただいた皆さん ありがとうございます。
お手伝いいただいた皆さんお疲れ様でした。
最後は参加された皆さんと作っていただいたミニ畳を持って記念撮影!
次はどこで開催するかは未定ですが 参加された皆様に満足していただけたので次もやります。
文責・畳でおもてなしプロジェクト 内藤誠治
この企画の主催者は次の通りです。
畳でおもてなしプロジェクト実行委員会
遊民建築研究所
熊本県いぐさ・畳表活性化連絡協議会